Steps



vol.23 仮払金と仮受金

お金を支払ったり、受け取ったりしているが何のためのものだか分からない…そんな時があるんです。内容が判明するまでの間、仮置きとして使うのが「仮払金と仮受金」。登場するシーンをイメージしながら会計処理をご紹介いたします!

 

分散方程式の整数解 …なんて話は出てきません。
足し算、引き算(あと掛け算、割り算もちょっとだけ)ができれば大丈夫の簿記3級。気軽な気持ちで読んでくれたらうれしいです。身支度を早めに済ませ、お出かけ前に是非どうぞ!

 

仮払金とは

会社として確かに支払ってはいるものの、何のためのものなのか分からないと、会計処理をする際の勘定科目が決まりません。そんな時に使うのが「仮払金(かりばらいきん)」です。

仮払金は資産として扱いますが、一時的な仮置き用の勘定科目です。後で内容を明らかにして費用なり資産なり、何かしらの勘定科目に振り替えなければならないものです。

 

仮払金の会計処理

例えば従業員が取引先に会うために出張する場合、会社は出張費用としてかかるであろう、おおよその金額を従業員に渡しておき、帰ってきてから精算するというシーンがあります。

その従業員が帰ってくるまでの間、何にいくら使ったのかわかりません。この未確定状態の時に、一時的な仮置き勘定として「仮払金」を使います。

 

仮払いをしたとき

社員Aが出張するにあたって、旅費の概算額60,000円を現金で渡した。


\答え/

借方 金額 貸方 金額
仮払金 60,000 現金 60,000

\解説/


出張のため、とりあえず60,000円を社員に渡しています。帰ってくるまで何にいくら使うのか分からない状態です。こんなときに「仮払金(かりばらいきん)」勘定を使います。後日、費用として使われるか、戻ってくるかどちらかです。どちらにせよ会社としては、後で商品やサービス、もしくは現金を受け取る権利(債権)があります。資産残高が増加しますのでホームポジションである借方に記入します。

「概算金額(がいさんきんがく)」とは、「おおよそ計算した金額」という意味です。

そして手元から現金がなくなります。資産が減少しますので、ホームポジションの逆側である貸方に記入します。

答えを確認

 

仮払いの内容が確定したとき

社員Aが出張から帰り、仮払金60,000円の精算を行ったところ、旅費に50,000円かかった他、接待に20,000円使ったことがわかった。仮払金との不足額を現金で支払った。


\答え/

借方 金額 貸方 金額
旅費交通費 50,000 仮払金 60,000
 接待交際費 20,000 現金 10,000

\解説/

出張でかかった費用を全て記入します。
旅費(りょひ)
移動や宿泊にかかったもののこと。勘定科目は「旅費交通費(りょひこうつうひ)」です。

接待(せったい)
お客様へおもてなしをすることで、お土産を持って行ったり、一緒に食事をしたりします。勘定科目は「接待交際費(せったいこうさいひ)」です。

これらは費用残高の増加です。ホームポジションである借方に記入します。

 

事前に社員Aに渡していた仮払金60,000円が全て使われていますので、資産が減少します。ホームポジションの逆側である貸方に記入します。

不足額を現金で支払ったということで資産が減少します。ホームポジションの逆側である借方に記入します。
計算式: (50,000 + 20,000) – 60,000 = 10,000

答えを確認

 

仮受金とは

会社として確かにお金を受け取ってはいるものの、何のためのものなのか分からないと、会計処理をする際の勘定科目が決まりません。そんな時に使うのが「仮受金(かりうけきん)」です。

仮受金は負債として扱いますが、一時的な仮置き用の勘定科目です。後で内容を明らかにして収益なり資産なり、何かしらの勘定科目に振り替えなければならないものです。

 

仮受金の会計処理

例えば、従業員が取引先に会うために出張へ行き、出張先から会社の当座預金口座にお金を振込んで、帰ってきてから何で振り込んだのかの理由が説明されるシーン。

その従業員が帰ってくるまでの間、その内容が未確定状態の時に、一時的な仮置き勘定として「仮受金」を使います。

 

仮受したとき

出張中の社員Aから、会社の当座預金口座に300,000円の振り込みがあったが、その内容が不明である。


\答え/

借方 金額 貸方 金額
当座預金 300,000 仮受金 300,000

\解説/

当座預金へ入金されているので、資産の残高が増加します。ホームポジションである借方に記入します。

この入金の内容が不明ということで仮置きの一時的な勘定科目「仮受金(かりうけきん)」を使います。これは負債として扱います。負債の増加ですので、ホームポジションである貸方に記入します。

答えを確認

 

仮受の内容が確定したとき

社員Aが出張から帰り説明があり、仮受金300,000円は、取引先に対する売掛金の回収だったということが分かった。


\答え/

借方 金額 貸方 金額
仮受金 300,000 売掛金 300,000

\解説/

仮受金の内容が売掛金だということが分かったので、振替処理を行います。

もともと、負債の増加として借方に記入していた仮受金をマイナスして無かったことにします。負債の減少ですので、ホームポジションの逆側である借方に記入します。

売掛金の回収ということで資産が減少します。ホームポジションの逆側である貸方に記入します。

答えを確認

 

 


仮払金と仮受金についてのお話しはこれでおしまいです。
両方とも、内容が不明のときのため、一時的な勘定だというのがポイントです。

次のお話しができるまで、乞うご期待!

タイトルとURLをコピーしました