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vol.18 有形固定資産

固定資産の中でも実体(形)があって手で触れることができるのが有形固定資産! 土地、建物、機械装置、自動車など。会計処理をご紹介!

三角比の相互関係 …なんて話は出てきません。
足し算、引き算(あと掛け算、割り算もちょっとだけ)ができれば大丈夫の簿記3級。気軽な気持ちで読んでくれたらうれしいです。ランチを早くすませたら、緑茶でも飲みながら是非どうぞ!

 

固定資産のおさらい

資産のジャンル分け、全体像のイメージです。

 

資産は大きく3つ「流動資産、固定資産、繰延資産」に分類!
そして今回、注目すべきはこのうち「固定資産」!

固定資産(こていしさん)販売目的ではなくて、継続的に使用することが目的の財産のこと。 そして、固定資産もさらに細かく3つのジャンルに分けることができます。

有形固定資産(ゆうけいこていしさん)
実体(形)があって、手で触ることができるもの。
土地、建物、機械装置、自動車など。

無形固定資産(むけいこていしさん)
実体(形)がなくて、手で触ることができないもの。
特許権、商標権、ソフトウェアなど。

投資その他の資産(とうしそのたのしさん)
長期的に財産を増やす為の投資や、固定資産のうち有形にも固定にもあてはまらないもの。
投資証券、投資不動産、長期貸付金、他社の株など。

 

簿記3級では、この「有形固定資産」が範囲です。

 

 

有形固定資産について

有形固定資産は手で触れることができるものです。例えばこんなものがあります。

建物(たてもの)
店舗、倉庫、事務所など

土地(とち)
店舗や倉庫、事務所の敷地など

備品(びひん
机、椅子、棚、パソコンなど

車両運搬具(しゃりょううんぱんぐ)
あまり馴染みない言葉ですね。
商品を運ぶためのトラック、移動するのに使う車など、いわゆる自動車のことです。

 

そういえば、資産と費用との違いを覚えていますか?
仕入れた商品も机も椅子も、ものを買ったというのは同じことなのに資産、費用と扱いが違います。購入したものがどっちなのか?どうやって判断したら良いのでしょうか?

\答え/

・収益を生み出すため、既に役目を果たしてくれたものは「費用」

・収益を生み出すため、これから役にたってくれるものは「資産」

答えを確認

 

 

有形固定資産の会計処理

有形固定資産の取引の流れイメージです。

 

① まずは購入するなどして有形固定資産を取得します。(この時は資産です)

② そしてしばらくの間、使用します。(使った分は費用化する)

③ 使っているうちに壊れたら修理、機能アップしたくなったら改良をしていきます。

④ 使い終わったり、必要が無くなれば、売るなどして処分します。

 

この4つのイベントについてそれぞれ会計処理を行います。

このうち、「① 取得」と「③ 修理や改良」は日々の仕分けとして、「② 使った分は費用化」と「④ 処分」は決算時に処理します。

ここでは、日々の仕分け「① 取得」と「③ 修理や改良」を紹介いたします。

(決算時の処理は、また別の機会で!)

 

 

有形固定資産を購入した時

 

有形固定資産は購入するなどして取得します。資産の増加です。

土地や建物を購入する際に、不動産屋さんへ仲介手数料を払ったり、登記料がかかります。机や椅子など備品を購入すれば運送料や設置料がかかったりもします。

このように購入してから利用できる状態にするために支払ったものを「付随費用(ふずいひよう)」いいます。

そして、購入代金と付随費用を足し合わせた金額を「取得原価(しゅとくげんか)」といいます。

取得原価 = 購入代金 + 付随費用


有形固定資産を購入した時は、「取得原価」の金額分、資産を増加させます。

付随費用はこれからずっと、その資産を使っていくために必要なことですので、その時だけの費用として扱うのではなく、今後も役に立ってくれる資産として扱うのです。

 

それでは購入時の仕分けです。

自動車を100,000円で購入し、手数料20,000円と合わせて小切手を振り出して支払った。


\答え/

借方 金額 貸方 金額
車両運搬具 120,000 当座預金 120,000

\解説/


自動車は「車両運搬具(しゃりょううんぱんぐ)」という勘定科目を使います。有形固定資産の取得ですので、資産の増加です。ホームポジションである借方に記入します。

金額は「取得原価」で記入します。(取得原価 = 購入代金 + 付随費用)
100,000 + 20,000 ということで、120,000円です。

そして小切手を振り出して支払った時は「当座預金」勘定を使います。資産が減少しますので、ホームポジションの逆側である貸方に記入します。

答えを確認

 

 

修繕と改良

 

有形固定資産は、購入したらずっとそのままというわけではなく、何かしら手を加えて良くしながら使っていくことが多いです。

自動車やコピー機、建物などは、故障した部分を修理したり、定期的なメンテナンスとして補修作業が入ったりします。

また、使っているうちに「ああしたい、こうしたい」が出て来ることもありますよね。 たとえば、事務所として使っている建物を広くしたくて部屋を増やしたりなどです。

 

会計(簿記)では、購入後に手を加えたことについて「修繕(しゅうぜん)」と、「改良(かいりょう)」の2つに分けて考え、それぞれで違う会計処理を行います。

修繕(しゅうぜん)
もともとあるべき機能を回復させたり、それを維持するためのもの。
これによりその資産の価値は上がったり、期待する寿命が伸びたりすることはありません。
費用として扱います。勘定科目は「修繕費(しゅうぜんひ)」です。

改良(かいりょう)
もともとあるべき機能よりも良くしたり、寿命を伸ばしたり、性能アップするためのもの。
これによりその資産の価値は上がりまる。期待する寿命が伸びる場合も価値が上がるので改良です。
生産性アップ、寿命アップなどは、将来の収益アップに繋がります。さらに役に立ってくれるというわけで資産として扱います。

 

次のケースが、修繕か?改良か?判断して仕分けを考えてみましょう。

お洋服やさんのお店として使うために購入した建物の内装が古くなってきたため、素敵な感じにリフォームし、代金100,000円を現金で支払った。


\答え/

借方 金額 貸方 金額
建物 100,000 現金 100,000

\解説/

お店の内装をリフォームして、素敵になったのでしたら価値が上がります。
将来にわたって収益アップのために役に立ってくれますね。これは修繕ではなく改良です。

勘定科目は改良した有形固定資産をそのまま使います。改良は資産の増加ですので、ホームポジションである借方に記入します。

そして現金による支払いということで資産が減少します。ホームポジションの逆側である貸方に記入します。

答えを確認

 

 

お洋服やさんのお店として使うために購入した建物の外壁タイルの一部にひびが入ってしまったので何枚か貼り替え、代金100,000円を現金で支払った。


\答え/

借方 金額 貸方 金額
修繕費 100,000 現金 100,000

\解説/

お店の外壁のタイルを何枚か張り替えただけでは、価値も上がりませんし、寿命ものびません。修繕と考え、費用として扱います。

勘定科目は「修繕費(しゅうぜんひ)」です。費用の増加ですので、ホームポジションである借方に記入します。

そして現金による支払いということで資産が減少します。ホームポジションの逆側である貸方に記入します。

答えを確認

 

 


有形固定資産についてのお話しはこれでおしまい。
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