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vol.17 【BSの見方が変わる!】 資産・負債のジャンルを知ろう

資産とは、集めた軍資金(負債や資本)の運用方法を表したもので、将来の収益に役に立ってくれるもののこと。そのジャンルはさまざま。これを理解すると会社の決算書を見る力がグレードアップします! どんなジャンルに分かれているのか?すっきり整理して解説します!

一次不等式、連立不等式…なんて計算はありません。
足し算、引き算(あと掛け算、割り算もちょっとだけ)ができれば大丈夫の簿記3級。気軽な気持ちで読んでくれたらうれしいです。おうち時間のひとときにどうぞ!

 

資産は大きく3つに分類

資産は次の3つに分類されます。

流動資産(りゅうどうしさん)
通常の営業サイクルに登場するものや、すぐに現金や費用になるもの。

固定資産(こていしさん)
販売目的ではなくて、継続的に使用することが目的の財産のこと。

繰延資産(くりのべしさん)
会社を作る時にかかった費用のこと。

 

3つのステップで資産を分類!

 

 

【Step 1】会社を作るときにかかった費用は繰延資産!

会社やお店を始めるときにかかった費用を資産として扱います。

会社やお店を始める時には役所への登録や免許取得などで費用が発生します。他にも名刺を作ったり、広告を出したり、何かとお金がかかります。

始めたばかりで売上も少ないのに、この費用を全部負担すると初年度は赤字になりがちです。
これらの費用は初年度の為だけではなくて、ずっと何年も営業を続けていく為に必要なものです。

全額を初年度に負担させるのはフェアーではないので、いったん資産にして、何年かに分けて、ちょっとづつ費用に振り替えて行こうという考え方です。この資産を「繰延資産(くりのべしさん)」といいます。

 

【Step 2】 通常の営業サイクルで登場するか、そうでないか

通常の営業サイクルとは

これに登場すれば無条件に流動資産です。(※正常営業循環基準といいます。)

 

【Step 3】 ワン・イヤー・ルール!

1年以内に現金化されるもの、もしくは費用化されるもの。 当てはまれば流動資産、当てはまらなければ固定資産!

 

まとめ

・流動資産(りゅうどうしさん)
・固定資産(こていしさん)
・繰延資産(くりのべしさん)

 

 

流動資産のジャンル分け

資産は、流動資産、固定資産、繰延資産の3つに分類できました。

流動資産は、通常の営業サイクルに登場するものや、すぐに現金や費用になるものです。
さらに細かく、3つのジャンルに分けらます。

 

当座資産(とうざしさん)
短期間で現金化されるもの。
現金、普通預金、当座預金、売掛金、受取手形など。

棚卸資産(たなおろしさん)
販売活動をするため、仕入れたり、購入したもので手元に残っているもの。いわゆる在庫品のこと。
商品、製品、仕掛品(しかかりひん、作り途中のもの)、原材料(げんざいりょう、商品や製品のもととなるもの)、貯蔵品(ちょぞうひん、切手や文房具、燃料や梱包材などこまごましたもの)など。

その他流動資産(そのたりゅうどうしさん)
流動資産のうち、当座資産でも棚卸資産でもないもの。
立替金、前払費用、未収入金など。

まとめ

・当座資産(とうざしさん)
・棚卸資産(たなおろししさん)
・その他流動資産(そのたりゅうどうしさん)

 

 

固定資産のジャンル分け

固定資産は、販売目的ではなくて、継続的に会社で使用することを目的とする財産のこと。
3つにジャンル分けされています。

 

有形固定資産(ゆうけいこていしさん)
実体(形)があって、手で触ることができるもの。
土地、建物、機械装置、自動車など。

無形固定資産(むけいこていしさん)
実体(形)がなくて、手で触ることができないもの。
特許権、商標権、ソフトウェアなど。

投資その他の資産(とうしそのたのしさん)
長期的に財産を増やす為の投資や、固定資産のうち有形にも固定にもあてはまらないもの。
投資証券、投資不動産、長期貸付金、他社の株など。

※同じ投資でも、売買が目的の場合はすぐに現金化されると考えられるので流動資産として扱います。 「投資その他の資産」は、売買せずにずっと持っていて、長期的に増やす目的のものが該当します。

 

まとめ

・有形固定資産(ゆうけいこていしさん)
・無形固定資産(むけいこていしさん)
・投資その他の資産(とうしそのたのしさん)

 

 

負債は2つに分類

負債は次の2つに分類されます。

流動負債(りゅうどうふさい)
通常の営業サイクルに登場するものや、1年以内に返済期日がくるもの。
買掛金、支払手形、前受金、未払費用、短期借入金など。

固定負債(こていふさい)
負債のうち、流動負債ではないもの。
長期借入金、自社が発行した社債など。

 

まとめ

・流動負債(りゅうどうふさい)
・固定負債(こていふさい)

 

 

資産と負債のバランス関係

資産と負債のバランス関係を理解すると、その会社の資金繰り(お金のやりくり)が楽なのか?苦しいのか?その状況が見ることができます。

まずは「資産ジャンル分け」のおさらいです。

 

抱えている借金に対して、ジャンル分けした資産の状態がどうなのかによって、資金繰りの厳しさがわかります。
次の2つのタイプを考えてみましょう。

 

 

流動資産が多いタイプ(左側の図)

流動資産の方が流動負債よりも多い状態。1年以内に返さないといけない「流動負債」を、すぐに現金化できる「流動資産」でおぎなえるので、短期的な返済の能力がありそうと判断できます。「安心・安全」な印象を与えます。

ただしここに注意!
流動資産のなかには商品など棚卸資産も含まれています。これらは売らないとお金にならなかったり… 借金返済の支払い手段としてはちょっとだけ心細いです。

その点、流動資産の中でも現金、預金、売掛金といった「当座資産」は即座に支払い手段として使えるので心強いです。同じ流動資産でも当座資産が多ければ、なお「安心・安全」な会社という印象が際立ちます。

 

流動資産が少ないタイプ(右側の図)

1年以内に返さないといけない「流動負債」に対して、すぐに支払いに使うことができる「流動資産」が足りていない状況です。この不足分をどうするのか? 資金繰りが厳しいのではないかという印象です。

借りたものは返さないといけません。もし返済ができなくなってしまったら、破産や倒産ということになってしまいます。

この場合は、商品を売って利益を上げまくる! 固定資産を売ってお金に変える!
もしくは… 追加で借金をして固定負債を増やし、流動負債を返済し、支払いを先延ばしにする?
自己資金を投入、資本を増やして現金(流動資産)を補充するという方法もありますね。

 


他にも、固定資産を、負債ではなくて、返済しなくても良い資本でおぎなえているか?
そうでなくても、しばらくは返済期日のこない固定負債の範囲に収まっているか?などなど。
資産や負債のジャンルを知ると、その会社の色んな状況が見えてきます。

大きな会社のほとんどは、ホームページで決算書がダウンロードできるようになっています。「企業情報」「投資家情報」「IR情報」といったページにリンクが貼られています。「貸借対照表」を見て下さい。

気になる会社は今すぐチェック!

 


資産、負債のジャンルについてのお話しはこれでおしまい。
次からしばらくは資産や負債にはどんなものがあるのか?を一挙に紹介いたします。

このページの下の方にリンクがありますのでタップして次に進んでください。

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